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医師として生きる 3:下積み時代

2020/06/10

こんにちは。

院長の鈴木です。

今回はシリーズ3となります。どうぞお付き合いくださいませ。

◆シリーズ3:医師としての下積み時代

シリーズ2でお話ししましたように、大学の熱傷センターで、やけどの治療にしばらくどっぷりと浸かった後、一般的な形成外科の治療を覚えていくことになります。

われわれの時代には形成外科は人気が高く、入局者が多かったため、入局してから約10年間は、大学病院のスタッフとしてのポジションがありませんでした。

そのため研究医という立場で月5万円の補助金がもらえるだけで、あとは週一回のアルバイトで生活費を稼いでいくしかありませんでした。したがって最初の10年間は食べていくのがやっとといった生活だったと思います。

さらに、大学での当直が週に1回から2回外の病院での当直が週に1回、その他、急患が入ったり、入院患者の状態が悪くなったりすれば病院に泊まる生活が続き、自分の部屋に帰るのは半分くらいだったと思います。

したがって、あまりプライベートの時間はなく、家に帰れた日は部屋に入るなりバタンキューといったことも多かったと思います。

それでも好きな手術ができて、それがうまくいけば患者様に喜んでもらえるので、それなりにやりがいは感じていたと思います。

この頃には形成外科の基本的な手術はほとんどマスターし、形成外科の専門医としての資格も試験を受けて取得しました。ただし、形成外科の手術はなかなか奥が深く、あくまでも基本的な手技をマスターしたといった段階でした。

この時期わたしが一生懸命にやっていたのは形成外科の中でも再建外科といわれる分野で、特に癌で広範に組織をとられてしまった人の欠損部に体のほかの部分から組織を持ってきてふさいだり、指などを誤って切断してしまった人にその切断された指を再び付けるいわゆる再接着術といった仕事です。

これらにはマイクロサージャリーという技術が必要になります。手術用の顕微鏡を使って直径1ミリもない血管や神経をつないでやる技術です。

これを習得するために実験室でネズミの血管を何本も何本もつないでは血液が通らずやり直すといったことを時間を忘れて繰り返し、夜中まで実験室にいたことを思い出します。

そして実験に協力してもらったネズミさんたちを最後に安楽死させ、動物の霊安室に運ぶのですが、夜中になると真っ暗になってしまう霊安室への道は気味が悪くて、いつもびくびくしながら運んでいったのを今では懐かしく思います。

つらかったけれど充実していた下積み時代でした。

ここまでの長文お付き合いありがとうございました。

また次回は医師として生きる4で。

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